近ごろの中学校の英語教科書
正直言って、今の教科書、中学生には難しすぎます!
市内の多くの中学校で使われている英語の教科書を見ていると、そのレベルの高さに驚かされます。3年生の教科書ともなると、統計グラフの読み取り、SDGsに関するテーマ、難しい社会・国際問題などが取り上げられています。これを中学生が英語で読むのですから、なかなか大変です。しかも、本文が長く、単語も難しいものが多く使われています。
しかし、私が一番驚いたのは、1年生の教科書です。出だしは簡単な英語の自己紹介で始まるのですが、第2課にはもう「Is the restaurant popular?」という文が出てきます。私が何にそんなに驚いたのかというと、欄外の単語の注記です。教科書では、初出の単語は本文の欄外に列記されるのですが、何と「restaurant」がそこに出ていないのです。初出のはずなのに注記がないのです!
ちゃんと教えたのか?
理由は、「もう小学校で習ったでしょ」ということのようです。確かに教科書に出ていたのでしょうが、それは「出てきた」「聞いたことある」といった程度に過ぎず、中学のように単語のスペルまではやっていないはずです。中には「difficult」「different」のような難しい単語もあり、これらが中学のどこかで断りなく出てくるのです。そして、数百もの単語が小学校に回されたことで、中学英語にはより難易度の高い単語が入り込んできます。
このようにして、今の中学英語は、豊富な単語で書かれた、決して簡単とは言えない内容の長文を読むようになってきているのです。「英語を使いこなせる人材の育成」という崇高な理想に燃えた教育論が、現実には英語学習で苦労する中学生を増やしているのではないかと心配しています。
ゼルバー輝では、独自の文法テキストと学校の教科書を併用し、英語と日本語を比較しながら基礎的な英文法を分かりやすく教えています。どんなレベルからでも始められます。お気軽にお問い合わせください。